アーティストがお金を稼ぐ方法

アートストラテジー

クリスタ・クルーティエ著/2021年8月14日

自分が持っているクリエイティブな能力を生かして、お金を稼ぐ方法はいくつもある。

この記事では、そのうちのいくつかを紹介していく。

自分の仕事を手にする

もちろん、アーティストは商業的なギャラリーに展示し、伝統的なキャリアパスをたどることもできる。そして、これは、手堅いやり方でもある。

商業的なギャラリーで展示することがアーティストのキャリアにどういった影響を与えるかは、アーティストが提携するギャラリーや、そのギャラリーが引き付けることができるオーディエンスなど、無数の要因によって決まる。

しかし、アートワールドはもはや伝統的なギャラリーを中心に展開しているだけではないのだ。

とくに怪しいギャラリーには注意する必要がある。怪しいギャラリーは、本を自費出版するビジネスの手法と同じくらい流行した展示する壁のスペースと作品のプロモーションのためにギャラリーにお金を払うというビジネスモデルを採用していたりするが、そういったモデルはもう古いやり方なのだ。こういったことに多くのアーティストは気をつけているため、上手く活動できているのだ。

それから、預けたお金に対してほとんど見返りを与えることなく、お金を喜んで受け取る人が大勢いるのでそれにも気をつけることだ。こういったことに関して、しっかりと時間とエネルギーを投資して調査をし、それぞれの機会が良いものなのか、それともそうではないのかを見極めるかを決めるのはあなただ。

また、非営利の協同組合のギャラリーはあなたの作品を販売するのに最適な場所であり、手数料は従来のギャラリーよりも低いことがよくある。

ポップアップギャラリーが様々な場所で出しているポップアップに自分の作品を出したり、自分で独自のギャラリーを開くこともできる。これらの取り組みはどちらも費用と時間がかかる可能性があるが、オーディエンスと見られやすさの点で大きなメリットがある。

マーチャンダイジング*またはアートライセンスは、アートを複製する権利を販売するやり方だ。アーティストは自分の著作権を売るのではなく、特定の時間枠の間に特定の画像を複製する権利だけを売るのだ。こういった権利があれば、作品は、プリント、ポストカード、服、バッグなど、何にでも配置することができる。

現在、オンラインアートの販売は爆発的に増加しており、一部のアーティストは、Amazon、Etsy、Saatchiなどのプラットフォーム、他の何百ものプラットフォームを使用している。その他のアーティストはは彼らのウェブサイトから直接販売していたりもする。但し、すべてのアートワークがオンライン販売に適しているわけではないので、期待していたオーディエンスが見つからなくても、それは仕方のないことだ。

実際に自分の身を置いてみる

アートスタジオをオープンにしたイベントは、「アーティストの舞台裏」がどういったものかを共有する絶好の機会だ。

ここに重要なヒントがある。アートコレクターは舞台裏を見ることが好きなため、しばしばアーティストの人生がどういったものであるのかということに関して空想的な理想像を持っていたりする。だから、あなたは自身の人生のストーリーを共有していく必要がある。

それにコレクター、ギャラリー、さらにはインテリアデザイナーや建築家が参加するプライベートなコミッションは、アーティストに自身のビジョンを実現するために誰かと協力する機会を提供する。

とはいえ、コミッションは段取りをするのが難しい場合があるため、そのことには注意が必要だ。全ての物事を書面で書き、事前にパーセンテージを取り、設計の承認時に別のパーセンテージを取り、納品時に最終的な支払いを行うようにしよう。そうすれば問題は起こらないだろう。

また、パブリックアートの委員会は、あなたの作品をより多くのオーディエンスに見てもらうための別の方法を提供する。

彼らは通常、あなたの時間と費用のすべてを負担する料金を提供するので、これらの種類のプロジェクトでは、あなたは優れたお金の管理者でなくてはならない。実際に、筆者は時間と費用を誤って管理したために、お金を稼ぐ代わりにお金を失っているアーティストを何人か知っている。

美術館やアートセンターは、必ずしもアーティストに作品を見せるためにお金を払っているわけではないが、履歴書にこれまで制作してきた作品を書くことは、あなたに威信を与える。それに、こういった種類の展示ではキュレーター、ギャラリスト、コレクター、メディアなどのアート界のインフルエンサーと知り合うこともできる。

多くのアーティストが自分たちの仕事を支援するための一つの方法として人に教えている。筆者は教えること以上に自分に合った仕事は考えられないが、あなたが教える仕事が好きで仕方がないのでなければ、副業として教えることを引き受けるべきではない。というのも、教える仕事は大変で、これらの仕事をめぐる競争は熾烈なので、あなたがこの仕事をする上でしなくてはいけない教育には費用がかかってしまうからだ。

助成金は、特定のプロジェクトや課題のためにアーティストにお金を提供する。これは簡単に手にすることができるお金ではないが、あなたが助成金に申請するなら、それは信じられないほどやりがいがあることだ。仮に助成金を獲得できなくても、あなたは意思決定者の前で自分の名前と仕事を手に入れることができ、時には自分の提案についてのフィードバックを得ることもできる。

レジデンスはあなたが特定のプロジェクトに集中している期間、住宅やその他の基本的な費用を提供してくれる。これはちょうど助成金のようなものだ。

一部の芸術団体や学校には、ゲストまたは訪問アーティストプログラムがあり、これは教え、指導するフルタイムの仕事で報酬がない。

人前で話すのが好きで、自分の仕事に関して語りたいことがあるなら、講演の仕事を予約して、イベントで披露してみるのもいいだろう。

出版は、本を販売した料金に応じて印税を得ることができる。自費出版はより大きな見返りをもたらすが、それは自分で投資を引き受けることだ。どちらのビジネスをするにしてもマーケティングが必要なことを忘れないことだ。

フリーランスという選択肢もある。これは、あなたの収入を補うためにアート以外の仕事を取るということだ。グラフィックデザイン、レイアウト、ポートレート、またはイラストを提供できる場合は、自分のクリエイティビティを活用してアート活動をサポートすることもできる。

アーティストの仕事を収益化するための創造的な方法に終わりはない。「ブランドを弱体化させる」ことや「評判を傷つける」ことを恐れないでほしい。もし、仕事がスムーズに運び、自分の意図がはっきりしているなら、それを実行する必要がある。しかし、どのような場所と機会が自分と自身の美学に最も適しているかを学ぶためにも自身の研究はしていくべきだ。かつてアーティストのキキ・スミスは筆者に「誰もあなたをドアに入れさせないなら、あなた自身のドアを作るべきだ」とアドバイスしてくれた。

要するに、重要なのは、アーティストに開かれている機会がかつてないほど増えているということだ。そして、自分に合うものを見つけることができないならば、自分のクリエイティビティを使って、自分に合うものを作るのだ。唯一あなたを制限するものがあるとしたら、それはあなたの想像力だけなのだ。

*マーチャンダイジング とは、一般的には、消費者の欲求・要求に適う商品を、適切な数量、適切な価格、適切なタイミング等で提供するための企業活動のこと

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