アーティスト活動をする上で大きく2つの困難が立ち塞がります。
それはお金とメンタルについてです。アーティストは社会に必要とされているものをつくっているわけではありません。アートの基本理念はサービスやエンターテイメントの違うところでビジョンがあるからなのです。
しかし、アート活動を職として生計を立てる、つまり芸術活動のみで生活していくには時間と経費がとてもかかります。多くのアーティストはお金に困っていると知られていますが、これは実体験と周りのアーティストを見ても間違った認識ではありません。
メンタルにおいては、特に絵画や彫刻などのファインアートは、世界の成り立ちや自己への問い、人間関係などに苦しみ、そこから作品を生み出す作家も多くいます。それが時に自己を壊すことになるかもしれませんがしかし、多くの作家の動機やモチベーションになっているケースが多くあります。
ではこれら二つを解消する方法はないのか、その一つの解決法に「スポンサー」があります。
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芸術活動は自己満足のみで成り立つか
好きに自分の表現をしている美術家から「売るために、有名になるために芸術をやっているわけじゃない」とよく聞きます。しかし、売らないか売れないか、有名にならないのか、なれないかは置いといて、やっぱり生活していくために最低限のお金や応援が必要ですね。そしてできれば、自分が一番時間と神経を注いでいるアート関係で収入を得たい。では作品売るだけで生活していくお金は賄えるでしょうか。
答えは無理、極めて難しいです。
氷山の一角以外の美術家は、好きなものを先に作り展示会や見本市的な場所で販売し、そこでの収入のみで、生活していくことはできません。 そしてあなたがその氷山の一角を目指すのは生活していく地盤を整えてからでも遅くありません。
スポンサーを作る理由
では生活の地盤を整える方法として何があるか。
それはスポンサー提携をして支援してもらうことです。
理由1: 周りからの応援、弱る精神の支え、有難いプレッシャーで自分を奮い立たせる。
アーティストは他の職業と違い、何かにチャレンジしていること自体を、他者や企業がスポンサー(支援)として価値を持たせることができます。他の職業ではそうはいきません。
例えば、もしあなたが学校の試験をする時、もしサラリーマンで営業をする時、頑張っているから価値をください、と言っても難しいですよね。 世の中は結果主義ですからそんなことは通じません。
しかし、アーティストは「新しいものを創造する」「クリエイティブなことを提供する」「インスピレーションを与える」ということが企業理念やモットーと近い時、アーティストのチャレンジを応援してくれる場合があるのです。
そういった応援は力になりますし、プレッシャーにもなります。きっとあなたが頑張るエネルギーとなるはずです。
理由2:収入を上げる、もしくは支出を下げれられる。
スポンサーが現金提供、製品提供、仕事発注、コラボレーション提携など様々ありますが、どれも作家の収入や支出に関わってきます。しでもそれが作家の収入や気持ちをサポートしてくれているなら、何をするべきか考えないといけません。
私はより良い、より早いパフォーマンスをする、作品をつくるために想像力 を鍛えることだと思っています。
理由3:努力しなくてはいけない環境に身をおける。
メインの仕事の収入を補うために他の副業で補うことが一般的です。しかしもし他のお仕事でしっかりとお金を稼げたら、プロでやっていく踏ん切りがつかなかったり、その他の仕事が生活の中心となり、いずれ制作は自己満足のみで終わってしまうかもしれません。
しかしスポンサーは善意のみで支援しているわけではありません。よって支援される側はスポンサーにどうやったら利益を還元できるかという意識と行動が求められます。
レポートを提出する、支援企業の売り上げに貢献する、その他相手によって何をお返しできるかを考え行動し続けなくてはいけません。そうやって芸術家として成長できる、努力し続けなくてはいけない環境に身を置くことができます。
まとめ
スポンサーがいたら好きなものがつくれなくなるんじゃないか、という懸念を抱く人もいるかもしれません。
しかし、スポンサー契約をするからといって、デザイン発注のような作品制作をしてくれと頼まれることは、ほとんどありません。作品の方向性が変わるなど考えてるようでしたら、それは杞憂です。
また、自分は有名じゃないからスポンサー提供なんて無理と思う人もいるかもしれません。しかし、別記事、アーティストのスポンサー提携方法ー基本の5つのステップーでも書いていますが、「あなたが有名だから支援してくれるわけではなく、応援するという事実に意味を持っている」こともあります。
そのためには、活動やチャレンジしていること自体に価値を見出すことが必要です。