制作スペースを侵食していく過去作品の山…。アーティスト向け、作品の保管方法

アートストラテジー

アーティストの皆さん、作品の保管ってどうしていますか?

作品を継続的に作っていると必ず突き当たる壁が作品の保管問題。もちろん全ての作品を良好な状態で保管し続けることができたら最高ですが、家やアトリエに保管するにはそれなりにスペースが必要です。作品はデリケートな物なので保管状況にも最新の注意を払わなければいけませんし、平面作品や立体作品では保管方法も異なることと思います。今回は作品の保存方法やアーティストにとって嬉しいサービスをご紹介します。

・自宅や実家で保存箱で保管する

絵画作品を所有する人にとっては当たり前の存在である保存箱。ただし、保存箱は小さいものでもひとつ4000円以上はしますから、全ての作品を保存箱に収納しようとするとお金も結構かかります。彫刻家などアーティストの中には自分で木や段ボールの保存箱を作る人もいますし、工芸作家や日本画家は箱も含めて商品なので、箱はプロに頼んでいることも多くあります。市販の作品保存箱は急激な温度や湿度の変化を和らげてくれたり、外気による酸性劣化を防いでくれる効果があるものもあります。スペースの問題もつきまとうので特に大切に保管したい作品のみを保存箱に保存するのがいいと思います。

保存箱を使用する際の注意点

・風通しの良い、温度湿度の変化が少ない場所で縦に並べて保存する

・保存箱の中の作品は完全に乾いた状態で入れる

・複数枚作品を入れる場合は容器の高さ9分目まで

・すでにカビが生えているものは一緒に入れない

・定期的に中の作品の状態をチェックする

・データ化

これは全てのジャンルのアーティストに言えることですが、作品をデータ化することはマストです。特に立体系のアーティストなら尚更、データで作品を残しておくことは必須となってくるでしょう。コンペやアート関連の応募の際に過去の作品例としてデータを使うことはよくありますので、作品をデータ化するということは例え保存に困っていなくても非常に有益です。データ上でなら今までの作品を全て残しておくことができますし、見るのも簡単です。素材、制作年、制作した場所、値段などカテゴリーを分ければ管理もしやすいです。アーティストのための作品一覧の作成の仕方は以前にもブログの記事でも書いているのでそちらもぜひ参考にしてみてください。

・倉庫で保存

家やアトリエにはもう作品を保管できる場所がない…でも作品はどうしても捨てられない!という人は倉庫を借りるのも一つの方法だと思います。確かにお金はかかりますし、地域によって値段が変わったり、作品を手元に置けない不安や倉庫を行き来する手間などを考えるとなかなか利用するのにも勇気が必要ですが、年間を通じて温度湿度を一定に保ってくれる空調システムや、鉄筋コンクリート造りなどは安心して保管することができますよね。

業界大手の寺田倉庫は作品を1点単位で預けることができ、預けた美術品の状態はオンラインでいつでも確認できるサービスを開始しました。また、オプションで美術品修復士が修復を行ってくれるサービスや燻蒸を行なってくれるサービスを利用することもできます。美術に特化した倉庫は大切な作品を預けるにも安心感がありますよね。

TERRADA ART STORAGE ONLINE

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・預けて日の目を見せてもらう

作品を保管してくれるだけでなく、預けた作品をレンタルしてくれるサービスもあります。ただ家や倉庫で眠っているだけではかわいそうに思えてしまう作品も、どこかの誰かがレンタルして楽しんでくれたらこんなに嬉しいことはないですよね。倉庫を借りるお金を節約したい人、自分の作品を一人でも多くの人に見てもらいたい人などはぜひ使ってみて欲しいサービスです。しかしどんな作品でも保管してもらえるわけではなく、レンタルされやすい作品かどうか作品審査を行なっているようなので、気になる方はぜひチャレンジしてみてください。気に入ってもらえた作品は販売につながることもあるそうなので、自分の作品のファンが増えるかも。

Casie

https://casie.jp/artist

アーティストとして活動する以上避けては通れない作品の保管問題。自分の思い入れのある大切な作品だからこそ良好な状態で保存したいですよね。とても有名で人気のアーティストも実は作品を保管する倉庫に困っていたりするらしいので、アーティストとして活動する以上一生つきまとう問題なのではないかと思います。

作品の保管に困っているアーティストの皆さん、是非参考にしてみてください!