アートでタブー視されるもの、されたもの〜価格・宗教について〜

アートワークログ

こんにちは。

アートにおいて、鑑賞者として、制作者として、ビジネスマンとしてタブーと見なされてきたことについて紹介しいこうと思います。

わかりやすく説明すると、アーティストが価格などを全面にだしビジネス感を醸し出す事や宗教批判などです。
しかし現在はそのようなことについてタブー視されることは減ったのでしょうか。

またどのような理由でされなくなったのか書いていこうと思います。

アートと価格

アートに崇高に守られたきたものは”価値”であり、現在は”価格”に象徴されています。

なぜこのような大層な言い方をするのかというと、アート作品は言い方を変えてしまうとただの紙切れや石片に過ぎないからです。

つまりアートにとって価値、価格というのはアーティストによって全て決まります。

一昔前まで価格については、購買者とアーティストの直談判、ギャラリストの仲介のみで、値段は一般には公表されにくいブラックボックスでした。

そのため、例え同じアーティスト同士でも作品の価格を聞くということはアーティストとしての価値はいくらかと聞くのと同義で買う意思もなく、気軽に聞くのは憚れる行為でした。

しかし近年は2つの理由からタブー視されなくなってきました。

1つ目は、アートフェアの存在感が増していることです。

アートフェアはポテンシャルあるコレクターを数日というタイトな時間に集約してできますからギャラリーも力を入れ、どんどん派手に加熱していきました。

その結果、ギャラリーの売り上げが個人取引からアートフェアで占める割合が増えてきました。

アートオークションと違い、フェアは一般にも開かれています。そこに行けば半分以上の作品の値段が公表されており、それがタブー視されない雰囲気をつくることにつながりました。

2つ目は資産目的のコレクターが増えたことです。
現在、アートの市場規模はどんどん拡大しています。その理由はアートが投機先として魅力的だからです。

アートの価値は右肩あがりになりやすいです。

特に亡くなった人はアーティストとしての価値を下げる行為をする可能性は限りなく低く、価格が安定しています。

また中国や欧米の一部の国ではキャピタルゲインに対する課税に対して優遇処置をとっています。

キャピタルゲインとは不動産投資などでよく使われる言葉ですが、ものを買った時と売ったときの価格の差、わかりやすく言い換えれば儲けのことを指します。

当然儲けには税がかけられます。しかし文化復興や投資誘因のためにアートのキャピタルゲインを優遇している国があります。

事実、中国人コレクターが増えている原因はこれにあるとまで言われています。

残念ながら日本には優遇制度がありません。

話が脱線しましたが、コレクターが増え取引量が大きく増大したため価格を知っている人間が増え、タブー感を払拭していきました。

価格の付け方に関しては作品とプライシング 価格の付け方〜アートをマネタイズする〜をご覧ください。

アートと宗教

“アーティストは神のように何かを創りだす” 

アートの魅力は魅惑にあり、それは宗教観の形成と根強く関わっていました。

それが故にハイアートは崇高で、魅惑であるというポジションを確保してきました。

しかし科学の発展と共に宗教離れが起き、宗教観の形成として美術は見られることは減り、神と関わる作品をつくったとしても、あくまで自己表現と見られるようになりました。
教会からの仕事の発注は減り、ビッグスポンサーとしての立場を教会は失いました。

現在、宗教に関する表現で法律的な規制はなく自由に神や自然をテーマに表現できます。
しかし歴史を紐解くと宗教、神の表現はとても慎重にならないといけませんでした。

欧州で一番印象深いのは15~18世紀にかけて行われた魔女狩りでしょう。

よく勘違いされていますが、魔女狩りは民衆が先導して行なっていました。しかし少なからずキリスト教界も黙認し、一部の過激派は率先して加わっていました。

魔女狩りの時期を見て分かる通り、バロック、ルネサンス期とかぶります。
この時期は神への信仰を疑われるような作品はつくれませんでした。

しかし18世紀末フランスにて人権宣言(人間と市民の権利の宣言)が出されてから徐々にタブー視されなくなってきました。

もちろん倫理的に認められないもの、例えば他人の信仰に対して侮辱するようなことは世間からのバッシングを受けるでしょう。

2015年のデモで話題となった「シャルリ」の風刺絵とムハンマド風刺が良い例です。

アーティスト同士の情報交換 

アーティスト同士色々話ます。これはどの業界でも言えることですが、年間いくら稼いだか、誰にどうやって知り合ったとかはタブーな印象を受けます。

自分の上客や展示機会を奪われないかと思われるかもしれないからです。

一昔前はアーティストが夜な夜な談義したり情報交換をするサロンのような環境は当たり前でした。そこからアート運動が起こったり、画壇ができて行った経緯からも、コミュニティーを作ったり交流することは大切な要素があります。しかし作家も人です。コネクションや値段の経緯については情報を避けているのはと思います。

まとめ

今回はアートでタブー視されていた宗教と価格について中心に書いていきました。

タブー視されてきた歴史はありますが、現在は比較的寛容になってきたと思います。

価格を知りたい場合はぜひアートフェアへ行くことをお勧めします。

詳しくはアーティストから見たアートフェア ~アートフェアに行こう~をご覧ください。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。